男性向けHPVワクチン（シルガード9）完全自費

これまで日本では、HPVワクチン（子宮頸がんワクチン）は主に女性への接種が中心でした。
しかし2025年8月、9価HPVワクチン「シルガード®9」の適応が拡大され、男性にも接種が可能となりました。
今回の男性への適応拡大は、

HPV関連がんの男女双方での発症予防や感染拡大の抑制など大きな社会的意義があります。

HPV（ヒトパピローマウイルス）は、性行為を通じて広く感染するウイルスで、以下のような病気を引き起こすことが知られています。

• 女性：子宮頸がん、外陰がん、腟がん、その前がん病変
• 男性：肛門がん、陰茎がん、その前がん病変
• 男女共通：尖圭コンジローマ（性感染症の一種）

つまり、HPVは女性だけでなく、男性にとっても大きなリスク要因となるウイルスです。
シルガード9は、9種類のHPV型（6・11・16・18・31・33・45・52・58型）に対応するワクチンです。
従来は女性を対象に、子宮頸がんや尖圭コンジローマなどの予防目的で接種されていました。
今回の改訂により、男性にも接種対象が広がり、肛門がんや尖圭コンジローマの予防にも効果が期待できるとされています。
男性に対するシルガード9はまだ定期接種（公費）には含まれていません。
そのため、現時点では任意接種（自費）での対応となります。