
性感染症・性病
性感染症・性病
小さなトラブルから深刻な問題まで症状は様々です。
性感染症(Sexually Transmitted Diseases:STD)とは、
性交渉やそれに準ずる行為(オーラルセックス、アナルセックスなど)を通じて感染する病気の総称です。
性行為経験があるすべての人にリスクがあり、年齢や性別にかかわらず注意が必要です。
感染源となる病原体(細菌・ウイルス・原虫など)は、性器周辺、精液、膣分泌液、血液、粘膜などに存在しており、
直接的な接触によって体内に侵入します。将来の不妊の原因になることもあります。
また子宮がんの症状の場合もございますので、チェックが必要となります。
早期発見、早期治療が大切です。
症状がなくても感染している場合(無症候性感染)がありますので、新しいパートナーと付き合い始めた方、不安な性交渉があった方など、ご不安な場合は早めに受診してください。(症状がない場合は自費での検査となります)。
病原菌を含む精液、膣分泌液、血液等が、口や性器の粘膜、皮膚などに接触することで感染がおこります。
当院では、自費の性病検査を実施しております。ネットよりご予約ください。
性病検査
細菌培養同定・梅毒・HIV・淋菌・クラミジア・肝炎ウイルスBC
16,500円(税込)
帯下(たいげ)とは、女性の膣や子宮頸部から自然に分泌される「おりもの」のことを指します。正常なおりものは、透明もしくは乳白色で、ほとんど無臭であり、さらさらまたは少し粘り気がある程度です。女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)の影響を強く受けるため、生理周期の変化に伴ってその量や性状は変動し、とくに排卵期や妊娠初期には増えることがよくあります。通常、帯下が増えること自体は問題ではなく、生理的な変化としてよく見られるものです。
おりものは、膣内を潤し清潔に保つとともに、外部からの雑菌の侵入を防ぐという重要な役割を果たしています。そのため、おりものの状態は、女性の体調や健康状態を映し出すバロメーターともいえます。色や臭い、量、粘度などに明らかな変化が見られた場合は「帯下異常」とされ、感染症や婦人科的疾患の兆候であることが少なくありません。こうした変化を放置すると症状が悪化し、日常生活や将来の健康に影響を及ぼす可能性があるため、異変に気づいた際には早めの受診と適切な対応がとても重要です。
帯下異常は、おりものの色や量、臭い、粘度などに明らかな変化が見られる状態を指し、感染症や婦人科疾患、ホルモンの乱れなど、さまざまな原因によって引き起こされます。その原因は多岐にわたりますが、大きく分けると以下のような要因があります。
特に感染症は帯下異常の原因として多く、性行為に関連する性感染症(STI)や、常在菌のバランスが崩れることによる非性感染症が挙げられます。
細菌性膣炎と同様に、ストレスや過労による免疫力の低下、抗生物質の内服、生理周期・妊娠等によるホルモンバランスの変化などで膣内の自浄作用が低下します。すると、カンジダというカビの一種が異常に増加して炎症を引き起こします。強い掻痒感や陰部の発赤、ヨーグルト様(酒粕様)の帯下の増加が特徴です。悪化するとヒリヒリした感じや腫れた感じがすることもあります。自覚症状がある場合には早めにご相談ください。
検査をして、膣錠や軟膏で治療をします。また繰り返す方や生理中の場合は内服による治療も可能です。生理中でもご相談ください。
性感染症のひとつであり、単純ヘルペスウィルスが性行為等によって性器に感染して発症します。潜伏期は2~10日間とされています。初感染による発症では、女性の場合重い症状が現れるケースが多くなっており、歩行困難になるケースもあります。初感染時の主な症状は、外陰部の強い痛み、排尿痛、鼠径部リンパ節の腫れや痛み、発熱、頭痛、外陰部にできて痛みを伴う水疱があります。水疱が破れると潰瘍になります。症状が治まってもウィルスが感覚神経節に潜伏し、睡眠不足や過労等で免疫力が下がると再発します。ただし、再発時には初感染時のような強い症状が現れることはほとんどなく、違和感やかゆみ程度で収まってしまうこともあります。症状が強い場合や、潰瘍がある時期には感染力が強いため、使用したタオル、便座、入浴等に十分な注意が必要です。抗ウィルス薬による治療を行いますが、再発の頻度が高い場合には症状が治まってからも暫くは継続して治療を続ける必要があります。
10~30代で急増している性感染症(性行為でうつる病気)です。世界的にも最も多い性感染症です。男性では尿道炎、女性では子宮頚管炎(子宮の入り口の炎症)として起こり、男女とも多くの無症状の感染者がいます。
女性では①骨盤腹膜炎(腹痛や発熱等)②不妊症③子宮外妊娠等、様々なトラブルを引き起こします。子宮頸部に感染している場合20%の方は咽頭にも感染していることがありますので、必要に応じて検査を行います。また、妊娠中には流早産の原因にもなりますので確実な治療が必要です。治療には抗生剤の内服治療を行いますが、治らない場合には点滴などを行うこともあります。3週間後に再検査を行います。また、男女同時に治療を行うことが進められます。
淋菌による感染症です。淋菌は性感染症(性行為でうつる病気)として子宮頸管炎を起こし、不正出血や帯下の増加の原因となります。また、尿道炎を併発することも少なくありません。感染が腹腔内に波及すると不妊症やひどい腹膜炎の原因となることがあります。
感染者が性行為を行った場合、一回の性行為で30%の確率でパートナーに感染するとされており、男女同時の治療が望ましいと考えられています。治療には抗菌剤の内服や点滴注射治療を行います。最近は耐性菌(薬が効かないタイプ)も増えてきていますので、3週間後の再検査が非常に重要です。
尖圭コンジローマとは、非常に厄介で痛みのない小さなできものがだんだんと広がっていき、簡単には治りにくい性感染症です。原因は、HPV(ヒトパピローマウィルス)6型、11型によって感染し、最短でも3週間、長ければ9ケ月の長い潜伏期(病気が発症するまでの間)を経て、無病性(痛みのない)の小さなできものが、静かにゆっくり、だんだんと外陰部、小陰唇、肛門周囲、直腸、尿道口、膣内、子宮の頸部(入り口のところ)等で広がっていきます。
また、尖圭コンジローマは、他の性感染症(クラミジアや梅毒)等と合併していることが多く、自分で気がつくときには、かなり広がっているケースがほとんどです。10%~20%は自然に無くってしまうケースもありますが、この病気がウィルス潜伏によって発病することから、治療は単独では難しく、再発を繰り返すことが特徴的です。外陰部だけに少数できものがある場合はべセルナクリームを2週間ほど塗ることで治るケースもあります。しかし、多くの場合、外陰部だけにできているのではなく、色々な場所に非常に多くのできものが存在してきますので、他の部位にはべセルナクリームを塗りようがありません。その場合は、液体窒素などで対応する場合もあります。
性感染症の多くは、適切な診断のもと、抗生物質や抗ウイルス薬によって治療が可能です。クラミジア・淋菌・梅毒・トリコモナスなどの細菌性疾患には、抗生物質の内服または点滴を用います。性器ヘルペスやHIVなどウイルス性疾患に対しては、ウイルスの増殖を抑える薬や免疫機能を保つための薬剤を処方します。
尖圭コンジローマでは、外用薬での治療に加え、焼灼などの外科的処置が行われることもあります。再発やパートナーへの感染を防ぐため、治療中および治療後の生活指導やパートナーの同時検査も重要なポイントとなります。
性感染症は「誰にでも起こりうる、そして誰かにうつしてしまう可能性のある病気」です。性行為経験のある方なら誰もがリスクを抱えており、無症状でも感染している場合があります。
特に、若い女性においては無症状のまま感染が進行し、不妊症や産婦人科系の重大な病気を引き起こすこともあります。オーラルセックスによる喉の感染や、梅毒のように皮膚症状が分かりにくいものも増えており、日常の体調の変化に敏感になることが予防の第一歩です。
ほとんどの性感染症は、早期発見・早期治療によって十分に対処可能な病気です。当院では、プライバシーに配慮した環境で丁寧に診察し、それぞれの病状に応じた最適な治療法をご提案いたします。
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