遺伝外来について
遺伝情報は、体の設計図であり、生涯変化しない情報です。
ゲノム解析技術の進歩により、わたしたちの病気の多くもまた、ゲノムによって引き起こされていることがわかってきました。
遺伝情報はがんの予防や治療に使うことが多いですが、薬の効きやすさ、高血圧や高脂血症などの生活習慣病、アルコールに対する耐性など、ご自身の体質を知る目的で検査することもできます。
検診やがん治療で受けた遺伝学的検査の結果をもう一度詳しく説明してほしい、家系に同じ病気の方が多いため相談したい、遺伝学的検査で何がわかるのか、などどのようなことでも対応いたします。
当院では、患者様ご自身やご家族の遺伝に関係する病気のことや、不安・心配をご相談できる遺伝外来を設けています。臨床遺伝専門医を中心とした専門スタッフが皆様ひとり一人の疑問・悩みにお答えします。
お気軽に受診してください。
どんな人が対象?
- 遺伝性のがんが疑われる方(家族の中でがんが多い、若い年齢でがんを発症した、複数のがんに罹った)とそのご家族
- がん治療の一環として遺伝学的検査を予定または施行された方とそのご家族
- がんの遺伝について詳しく知りたい方
- がんに限らず遺伝する病気と言われた方とそのご家族
- 検診やがん治療で受けた遺伝学的検査の結果をもう一度詳しく説明してほしい方
- 遺伝学的検査で何がわかるのかを知りたい方
具体的な対象疾患
- 遺伝性腫瘍:乳がん、卵巣・卵管がん、子宮体がん、腎盂・尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、小腸・大腸がん、胃がん、マイクロサテライト不安定性陽性腫瘍、Li-Fraumeni症候群、Lynch症候群、Cowden症候群、家族性大腸腺腫症などの遺伝が疑われるがんなど → 遺伝性腫瘍
- 循環器疾患:肥大型心筋症・拡張型心筋症などの心筋疾患、先天性QT延長症候群・Brugada症候群などの遺伝性不整脈、Fabry病・Pompe病などのミトコンドリア病など
- 皮膚疾患:遺伝性角化症、表皮水疱症、遺伝性色素異常症、色素性乾皮症など
- 耳鼻科疾患:先天性難聴など
- 小児疾患:ダウン症候群、マルファン症候群、血友病、脊髄性萎縮症、筋ジストロフィー、ターナー症候群、18トリソミー、ハンチントン病、フェニルケトン尿症、二分脊椎など
費用について
カウンセリング費用:3,300円/30分(自由診療)
必要のある場合に行う遺伝学的検査には、別途検査費用がかかります。
ホームページの遺伝カウンセリング外来問診票に必要事項をご記入いただき、当日受付にご提出ください。家系内で遺伝学的検査を受けられた方がいる場合、検査結果のコピーをご持参ください。
赤木 究
2025年4月1日~毎月第1・3木曜日午前勤務
経歴
- 1986年
- 宮崎医科大学医学部卒業
- 1986年
- 熊本大学医学部付属病院第2内科
- 1992年
- 熊本大学大学院医学研究科卒業
- 1992年
- 熊本大学分子遺伝学講座 助手
- 1993年
- オランダがん研究所分子遺伝学部門リサーチフェロー
- 1997年
- 埼玉県立がんセンター 研究所 がん遺伝子診断・遺伝子治療事業リーダー
- 2005年
- 埼玉県立がんセンター 腫瘍診断・予防科 科長兼副部長
- 2009年
- 埼玉県立がんセンター 腫瘍診断・予防科 科長兼部長
- 2019年
- 埼玉県立がんセンター がんゲノム医療センター センター長
資格
- 臨床遺伝専門医・指導医
- 遺伝性腫瘍専門医・指導医
- 臨床検査管理医
- 難病指定医
- 日本遺伝性腫瘍学会評議員
- 日本がん学会評議員
- 日本人類遺伝学会評議員
- 日本遺伝カウンセリング学会評議員