遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の方のスクリーニング検査
遺伝性乳がん卵巣がん症候群(Hereditary Breast and Ovarian Cancer Syndrome、HBOC)はBRCA1遺伝子またはBRCA2遺伝子の病的バリアント(変異)に代表される常染色体優性の遺伝性疾患です。
主な腫瘍は女性の乳がん・卵巣がん(卵管がん、腹膜がんを含む)ですが、男性の乳がん・前立腺がん・膵臓がんの発症も報告されています。
日本人女性の乳がん罹患者数は10万人超と推計されますが、その5%から10%がHBOCであり、全乳がんの4%がBRCA1/2遺伝子変異に起因する乳がんです。
BRCA1,2陽性と診断された方の乳がん・卵巣がんスクリーニングは以下のようなものがあります。
- HBOCと診断され、乳がんまたは卵巣がんを発症された方で、リスク低減乳房切除術・乳房再建術ならびにリスク低減卵管卵巣摘出術をうけられていない方(保険診療)
→年に1回の乳房造影MRIスクリーニング検査(乳がんスクリーニング)、年に1回の経腟超音波検査と腫瘍マーカーの確認(卵巣がんスクリーニング)になります。(超音波検査、マンモグラフィ検査も必要に応じて行います。) - 近親者で未発症のBRCA病的バリアント保持者の方、または乳がん・卵巣がんを発症していないBRCA病的バリアント保持者の方(自費診療)
→25~29歳までは年に1回の造影乳房MRI検査が推奨されます。造影MRIが施行できない方は、デジタルマンモグラフィの施行が推奨されます。
30~75歳までは、年に1回のマンモグラフィを併用した造影乳房MRI検査が推奨されます。卵巣がんスクリーニングは年に1回の経腟超音波検査と腫瘍マーカーの確認となります。(超音波検査も必要に応じて行います。)
初診時 | 2回目来院時 | 金額 (税込) | |
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乳がんスクリーニング検査 (超音波・MRI) |
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29,700円 |
乳がんスクリーニング検査 (マンモグラフィ・超音波・MRI) |
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33,000円 |
卵巣がんスクリーニング検査 |
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12,100円 |
前立腺がんスクリーニング検査 |
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6,050円 |
※ご希望の方はお電話にて「遺伝性スクリーニング検査希望」とご予約下さい。
※乳がんスクリーニング検査をご希望の方で30歳以上の方は、マンモグラフィありのコースをおすすめします。